LINEで送る このページを Google Bookmarks に追加

当たり屋につけ・曲がり屋に向かえ


    相場における”流れ”と言うものは、「銘柄」だけでは無く、それに携わる人にも表れてくるもので、”勝つ人”は勝つし…”負ける人”は負ける…と、 ある意味理屈だけでは説明がつかない世界である事も間違いないわけです。それを表現したものがこの格言と言う事になるでしょうか。
    株価の位置を決めるのに、理屈や理論も大事な事ですが…それだけで決まる訳では事を示唆していると共に、 相場は人間が作って行くモノと言う事を裏返して表現しているのでしょう。
    だからこそ、 相場の流れに付いて行けと言う事を言い換えている格言でもあるかと思います。
    (※逆の意味で、「曲がり屋に向かえ」と言う相場格言もありますが…それも同様の趣旨でしょう。)

    かつて2000年初期のインターネット黎明期からの某掲示板などでは、今も現役のさる株式評論家の方が余りにも当たらない(曲がる)ので、その方がメインで出ておられる「マネージャパン」を模した「マゲージャパン」などという表題で、朝一、その評論家氏の推奨した銘柄を速報する……と言う事が暫く続いていて、データ分析から始まって、その様なアノマリー的な事も含めての様々な株式模様が垣間見れた時代も懐かしく思い起こしたりもします。

    時代は移り、この令和元年(2019年)のご時世であれば、差し詰めツイッターなどを使って影響力を行使するインフルエンサー諸氏の動向を読むとでもいうことになるのでしょうか。
    古くは「提灯(ちょうちん)」、今なら「蝗(いなご)」と名称は変われども、勝者が勝ち逃げするためには、玉(ぎょく)を買い受ける受け皿が必要になってきます。
    虚々実々、もっともらしい事情通の法螺噺もあれば、精神修行のような「ガチホ」などというお題目を目にしたり、全く相場とは関係のない戦略的な朝ご飯が披露されたりと、本当に相場を巡る心理戦と言うべきか人間模様がアチコチで繰り広げられて玉が動いて行きます。

    「相場は心理戦」という話はもとより、「生き馬の目を抜く」という言葉の方がよりしっくりするような相場の世界においては、”当たり屋”でも”曲がり屋”でも、自分に都合が良い流れを察知する指標とすれば、それはそれでどの様に呼称しようと良いのではないでしょうか?と思ったりもする訳です。