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「バフエット指数」


    いわゆる大局観で観て相場が過熱しているのかを判断する指標の一つとして「バフェット指数」なるものがある。
    「バフェット」という名称から、ヴァリュー投資をするバークシャーハザウェーのウォーレン=バフェット(Warren Buffett)の名前が付けられているような錯覚を起こして、いきおい信憑性を獲得するのだが、実はバフェットその人はこの様な考え方を述べたことはないとされている。
    多分に、「割安」「割高」という考え方に親和性を持つところからの何かの一致と言うことで誰かがコッソリと付けたものなのだろう。





    実際に、この指標がどの程度有効なのかは難しいところであって、米国と日本とでの感覚も違うのであるが、120パーセント位の数字が出てくると日本の場合には危険なシグナルとも言われている。

    この手の指標は、長期(中期)チャートと同様の見方としての使い方が良いと思われるが、個別銘柄の帰趨や、各種の日柄カウントとは違う次元での大きなマクロ的な(器の大きさとも言える)視点での捉え方でもあるので、成長性のある国に対しての中長期のチャート分析としては有用ではあると思うが、衰退期に入りつつある国に対しての分析としては少々心許ない気はする。

    この辺の分析はそれこそ学者さんレベルの方が統計や数学を駆使して色々と相関関係を導き出して欲しいものだが、日本や米国の様に【政策的配慮】からの株価介入が起こり易い国に対しては、なかなか機能しない(当たらない)場面が多い様な気がする。

    要は”幸福感(ユーフォリア:Euforia)”と言えるかどうかを計る尺度の一つとして考える方が無難ではあろうか。
    何せ、当の”バフェット”は関係ないということらしいので。