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「マーシャルのK」


    株式市場が、金融市場の一つという理解から、「マーシャルのK」という指標を元に株価水準(市場水準)を考えるというものもあるようです。

    「マーシャルのK」とは、マネーサプライの割合がGDPにとって適正であるかを計る指標とされています。
    経済が円滑に回るためには、一定量のお金が必要になりますが、その場合に多すぎても少なすぎても実用性(適正)を失うので、その度合いを計る尺度として考えられたものです。

    この指標はあくまでも経済の割合に対しての通貨量が適正かどうかを観ている指標ではあるので、実際の株式市場には通じ辛い(1987年以降マーシャルのKは「1」を超えて推移しているが、実際に景気低迷の時期(失われた○○年)を長期間含んでいる)。





    そういう事もあってか、株式市場用に作られたのが「(株式市場用の)マーシャルのK」なるものが考えられた。
    これは、株式市場の時価総額を現金で割ったもので(株式市場の時価総額÷現金≧0.6)、この数字が「0.6」を超えると大幅な調整に入る可能性が高いとされている。

    現実には、これに回転率を始めとして色々な要素を組み合わせての判断にはなるだろうが、巧く使えれば有効な指標となるのだろう。





    単純に考えれば、今の時価総額(2019年10月)が、東証1部609兆円、東証2部7兆円、ジャスダック9兆円と合計625兆円であるから、現金預金を合わせて1000兆円までは平気という計算も成り立つが………